あるPTAの方から相談があって、ふと考えてみたら、色々なことがそもそも間違っているかおかしいのでは無いかと思ってきたので、個人的な意見としてまとめて書いてみることにしました。

「事業計画は実施可能な事業じゃ無いといけないのか」

簡単にいうとこのような相談があったのです。PTAは現在、多くの人が理解されているように、ボランティア制に大幅に変更している感じだと思うのですが、ボランティア制だと、もしかしたら、ボランティアが集まらずに出来ないかもしれないことってあるよねと。そうなると、事業計画として書いて良いものでしょうか?という感じの相談があったのです。

個人的な意見と認識としては、これはあくまで事業計画なので、大丈夫でしょうと。丁寧に説明したいと思うなら、事業計画の説明として、「出来なくなることもあります」的な記述があれば丁寧になるんじゃ無いですかと思ったのです。

会費を集めての活動だから計画とかしっかりしなきゃ

で、個人的にそこまで真面目にやらなくて良いじゃ無いかなと思っていたのですが、「会費を集めているので、ある程度しっかりしないと」ということだったのです。

なるほど、それは確かにそうだなと思ったのですが、根本的な問題があるなと思ったのです。これは、以前から喉の奥に引っかかったように気になっていたことなのです。

事業計画って誰が作るべきだっけ ?

ある程度、流れができている組織に属していると、思考停止に陥りやすいので仕方のないことなのですが、普通は事業計画ってその事業を実行する人が作るはずですよね?ということは、PTAの場合は次期のPTA役員の方々が作るべきじゃないかなと。

ちなみに、今回ご相談を頂いた方は次も継続して活動をされる方なので、大きな問題はないのですが、ほとんどのPTAって前年度の役員さんが次の事業計画を作りますよね。まあ、なので、前年踏襲の流れが出てきてしまっているのでしょうけど。

で、考えてみたのですが、なんで前年度の役員さんが決めるかというのが、新年度の役員さんがPTA総会で承認されないと確定できないからだと思います。でも、そもそもが決める順番というかタイミングがおかしいのではないでしょうか?と。

やるべき事やどういう順番ですべきかはしっかりと考えるべきでは?

普通に考えたら、以下のような順番でやらないといけないのだろうなと。

  • 1年間の事業を見直すために事業・決算報告をする。
  • 1年間の見直しによって規約変更などを考え提案する。(ある時だけ)
  • 次年度の関係者(役員とか)を確定する。
  • 報告を参考に次年度の計画を次年度の関係者で作成する。
  • 事業・予算計画を作成して、承認してもらう。

これを1回の総会でやろうとするから、機能不全が発生しているのではないだろうかと。

そもそも、素人ボランティア集団にどこまで求める?

こういう話をすると、役所系の真面目な方々は、計画をしっかりと立てて、計画を遂行するために活動をしないとということをおっしゃる方が多く見受けられます。でも、それって、そもそものボランティア活動というか地域活動を考えると、大筋は作ったとしても枝葉としての活動においては臨機応変に対応すべきなのではないかなと思ったりするわけです。

しかも、ボランティア活動をしようとする人が少ない日本において、どこまで精度を求めるのよ?とか思ってしまうわけです。もちろん、雑に適当にして良いとは思っていないのですが、ある程度のバッファを持ってやるべき活動じゃないかなと思うのです。大枠の予算と活動指針を作って、あとはざっくりとした計画でいいんじゃないかなと。

そもそもボランティア事業はそこまでお金はかからない

そもそも、PTAの事業って単位PTAだと掛かっても10万円以下でほとんどが高くて数万円だと思うのですよね。もちろん、中間報告などでお金の流れや使い方には注意(広報部が自分が作ったからデザイン代としてもらうとか、すごいことする人もいるので)は必要ですが、ある程度現場に裁量権を与えるためにも事業計画も緩めにしたらいいんじゃないかなと思うのです。

総会は実質2回に分けた方がいいと思ってきた

そもそも、無理な流れのPTA総会じゃないかなと疑念を持ってしまったので、やっぱりこういうところを変えるべきではないかと思ってきました。で、個人的な提案ですが、総会は実質2回すべきかなと。

もちろん、仰々しい総会なんかやめて、両方とも書面決議の形でいいと思うのです。

  • 1年間の事業を見直すために事業・決算報告をする。
  • 1年間の見直しによって規約変更などを考え提案する。(ある時だけ)
  • 次年度の関係者(役員とか)を確定する。
  • 報告を参考に次年度の計画を次年度の関係者で作成する。
  • 事業・予算計画を作成して、承認してもらう。

上記の二つに分ける感じです。そもそも、規約に総会で「事業計画」の承認が必要などの文言が無ければ、第一回の役員会で事業計画や予算計画を作るとしてもいいのかもです。

普通はこうするよねと言うことも、違和感に気がついたら見直すべき

人間は基本的に、歴史的に農耕民族の傾向になった時点で保守的な思考回路を持つようになっています。これは、いい悪いではなく、そう言う特性を持ってしまっているので、意識しないとその流れに飲み込まれてしまうんですよね。

自分で気がつかなくて、誰かに指摘されて、「そういえばそうかも?」と思う部分があれば、ゼロから検討しなおした方がいいと言うことが往々にしてあるのが、現代社会だと思います。PTA活動に限らずね。